The New Old-Schooler

ミニチュアを塗るかゲームを遊んでるか作ってるか死んでるか。

群像社で本をいくつか買う

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ソビエトロシア文学を専門とした出版社「群像社」で本をいくつか買った。

  •  ストルガツキィ『月曜日は土曜日に始まる』
  • ポドリスキィ『猫の町』
  • 『ユーラシア研究』No.58

ストルガツキィ兄弟といえば、ゲーム/映画オタクがAKIRAと同じくらい愛している傑作『ストーカー』の原作者として有名。自分はその『ストーカー』と、そのB面ともいえる『願望機』を読んでいただけで、他の作品を知らなかったのでふと思い立って買ってみた。

『猫の町』の作者ポドリスキィは初めて買う作家。この本は、猫と共存していた猫好きたちが暮らす町で、猫インフルエンザが発生。隔離された町の住民たちはその恐怖からパニックに陥り、猫を虐殺し始める、という話。いわゆるアウトブレイクもののはしり(?)というのも気になったが、この作品の舞台がクリミア半島だ、という所も興味がわいたので買った理由の一つ。

最近ロシアの作家の本をよく買うようになって思ったのは、帝政ロシア時代に書かれた古典よりも、共産国家時代に生み出された作品のほうが独特な風情・感覚があって面白いという事。前述したストルガツキィ、ペレーヴィンやドミトリイ バーキンなど、独特の陰鬱とした感じ、抑圧されたようなストーリー、常に重いもやのようなものが纏わり付いているような空気感がとても面白いと思う。 

月曜日は土曜日に始まる―若い科学者のための物語

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猫の町 (群像社ライブラリー)

猫の町 (群像社ライブラリー)

 
ユーラシア研究 No.58(2018ー5) 特集:現代ロシアの愛国主義と市民社会/躍進するカザフスタン

ユーラシア研究 No.58(2018ー5) 特集:現代ロシアの愛国主義と市民社会/躍進するカザフスタン